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2022.02.16価格差1000万円も。品薄な中古住宅市場。

 若い頃、東京都内に住んでいた賃貸物件は、20㎡・1LDK、賃料10万円(相場)だった。都会では、生活費の中の住居費が、とても大きなウェイトを占めるという現実を勉強した。栃木県に帰郷し20年。改めて、田舎の住環境が恵まれていることを実感している。

2022年、約2年前に発生した新型コロナウィルス感染症の影響で、テレワーク需要が高まり、私たちの所にも東京近辺の方から移住のご相談を多数受けている。
その多くは、那須エリアの別荘移住だ。「定年を迎え、都内でのマンション暮らしは窮屈なので、かねてから憧れていた田舎暮らしを実現させようと・・・」「これまでは夏だけ使っていた別荘だが、会社に行く必要もなくなり、完全に那須に移住することになり・・・」など、ステイホームで息苦しく感じている住環境改善を、皆さん切実にお話下さる。

地方移住を検討している方には、当たり過ぎる情報になるのだろうが、都市部(八王子エリア)と地方(宇都宮エリア)の、住環境を比較してみよう。(Holmesで検索。)
八王子エリア 87㎡3LDK 2299万円 (築1996年)土地87㎡
宇都宮エリア  80㎡3LDK 1329万円 (築1989年)土地197㎡

築年数は共に20年以上経過していて、ほぼ同条件の戸建てが、約1000万円安く手に入ることになる。(土地面積は、なんと2倍以上)
人気が高い那須エリアとなると、積雪量も多く、ショッピング等で不便を感じることも少なくないが、サンプルで記載してた宇都宮エリアであれば、東京都内へのアクセスも良く(宇都宮→東京は新幹線で50分、料金4490円)、生活にあまり不便も感じないのではないだろうか。「広い庭付きの家で、のんびり暮らしたい。」と考えている方は、ぜひ土地&建物面積から割り出した価格差も参考にして、地方の物件を見てもらいたい。*因みにリニアモーターカー品川・名古屋間は40分、料金11,790の予定。

そして、移住計画でエリア気をと同じくらい気を付けたいところが、中古物件のリノベーション『済』だ。
ネットの情報に「リノベ済物件。即入居可能」と、書かれていれば、逸る気持ちに拍車がかかり、冷静な判断が出来なることもあるだろう。が、それは売り手側が主導したリフォームでしかなく、自身の希望は盛り込まれてはいない。気に入らない間取りだった場合、お金を払って買ったリフォームを、お金をかけて壊し、再リフォーム&リノベしなければならない。というリスクもしっかりと検討したい。

購入前に、reform&renovation相談を、インスペクションも兼ねて建築士に相談し、希望の間取りや機能をプラスするために必要な費用感を掴むことをお勧めする。

一級建築士 山口弘人

*『中古リノベ』について、過去にも記事をアップしているので、興味がある方は、カテゴリー『空き家・不動産+中古リノベ』からご覧ください。