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2021.05.19『知っておこう!キッチンのツナギ目』

関東地方5月中旬で、早くも梅雨入り?そんなお天気ニュースが流れていますが、調べてみると、これまでには5月6日に梅雨入りしたという記録もあるそうなので(最遅は6月22日)、宇宙規模で考えてみると、そんなに驚くことでもないのかもしれませんね。

今週のブログでは、先週の『ハウスメーカー住宅のキッチンリフォームに何かセイゲンありますか?』続き、『知っておこう!キッチンのツナギ目』と題し、普段あまり見ることのないキッチンの床下の構造について、簡単にお話してみたいと思います。なぜなら、そこは、キッチンリフォームの際に最も重要なポイントになるからです。

「ん?なぜ重要?見えない所なのだから、どうだっていいじゃない。」と思う方はいないと思いますが、「やっぱり収納力よね!IHかガスか迷うのよねぇ」と、そのデザインや機能だけを気にしている方は少なくないのでは?

では、なぜその見えない部分が重要なのかと言いますと、自分たちが知らないうちに工事が進み、完成したらその後もずっと(大袈裟に言えば一生)気にもかけない場所であり、何もなければそれでよいのですが、何かあった時にはジワリジワリと家に大きな被害をもたらしかねない部分だからです。



写真をご覧ください。築40年程度経過した現在進行中の水廻りリフォーム現場です。床下の湿気で土台は腐り、カビがしみ込んだ土からはヘドロのような臭いがしています。
このように、建物自体に何も問題がなくても、周囲の湿気で土台等が腐ることが珍しくない中、長年にわたって漏水が起こっていたとしたら、それは被害が拡がるということを容易に想像していただけるのではないでしょうか?

せっかくお金をかけて綺麗になったキッチンの床下が、カビやシロアリで酷い状態になるなんて、想像しただけでもゾッとしますよね。キッチンを新しくする際は、同時給湯給水の配管を漏水しにくいポリエチレン系等の新管(鉄管と違い曲がるので、地震などの揺れで亀裂が入る可能性も少なく、内部が錆びて水圧に耐え切れず破裂することも少ない。)に入れ替えましょう。(新築時に埋められた古い鉄管が錆びて漏水に繋がるケースが非常に多いので。)これだけお伝えすれば、キッチンの繋ぎ目(床下)がどれだけ重要かを、皆さん想像して頂けたことかと思います。ぜひ今後リフォーム&リノベーションを検討されている方は、その依頼先にしっかり「床下の配管はどのような工事をする予定なのか?」「見積にどこまで含まれているのか?」を確認してみて下さい。







キッチンも入れ替え、先日完成した施工事例

一級建築士 山口弘人