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2024.04.03リノベ建築士がよく聞かれる中古物件の選び方

私たちの所に届くご依頼の中に「中古住宅を探しているのですが、注意すべきポイントなどありますか?」といった、戸建てやマンションを中古で購入しリノベーションしたいというご要望をお持ちの方からご連絡を頂くことがあります。

みなさん築年数に目を奪われがちですが、それに惑わされることなく、その物件の品質・保存状態を確認することをお勧めしております。今週のブログでは、そんな中古住宅を購入する際に考慮すべきポイントをお伝えしたいと思います。

『屋根や外壁の状態』

屋根や外壁は建物を保護する重要な部分です。古い住宅では、屋根や外壁に劣化や損傷が見られることがあります。これらの部分が十分な保護を提供できない場合、将来的に修繕やリフォームが必要になる可能性があります。特に、雨漏りや経年劣化による劣化が起こりやすいので、注意が必要です。

過去にも、物件自体は新しい(築20年くらい)が、雨漏れを放置していたことで、建物内に被害が拡がり、修繕費用が数百万にも及んだ中古物件もありましたので、特にこの点は気を付けたいところです。ダントツ1位のポイントです。

『配管や配線の状態』

古い住宅では、配管や配線の劣化や老朽化が問題になることがあります。水漏れや電気系統の問題は、住宅の利便性や安全性に影響を与える可能性があります。配管や配線の交換や更新が必要な場合、それに伴う費用や工事の手間を考慮する必要があります。特にマンションは、上下階をつなぐ排水管などが共有部となり、個人では取り替えることが出来ない点を理解して、購入の判断をする必要があります。

『給湯設備や暖房設備の状態』

給湯設備や暖房設備も古い住宅では問題になることがあります。ボイラーや給湯器、暖房機器の老朽化により、効率が低下したり故障しやすくなる可能性があります。購入後に利用できないことが判明した場合などは、ローンの金額を追加することが出来ず、せっかくの新居であるのに、以前アパート使用していた灯油ストーブを持ち込まなければならない。なんてことも起こりうるので、これらの設備の状態を確認し、修繕や更新が必要かどうかを判断しましょう。

『断熱の状態』

古い住宅では、断熱が不十分な場合があります。断熱性能の低い住宅は冬場の暖房費用が高くなる可能性がありますし、夏場は冷房費用がかさむことも考えられます。断熱の改善が必要な場合、それに伴う費用を考慮する必要があります。こちらに関しては、現在経済産業省などが推奨している窓リノベキャンペーンを利用しましょう。これはいわゆる補助金で、断熱サッシ(内窓など)を取り入れた場合に、国がその金額の50%(最大200万円)を補助してくれるビッグなチャンスです。期間も定められている補助金ですので、中古物件の購入リノベーションをお考えの方は、ぜひそちらもご確認ください。窓リノベキャンペーン2024

これらの要素を十分に考慮し、将来的な修繕やリフォームの可能性を把握することで、中古住宅の購入に関するリスクを最小限に抑えることができます。また、専門家のアドバイスを受けることも重要です。

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