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2023.08.23ヒートショックなど健康被害も。無断熱のデメリット

無断熱の家屋には、光熱費の無駄遣いだけでなく、健康被害のリスクも潜んでいます。具体的な数値をもとに、そのデメリットを考察してみましょう。


  1. 光熱費の無駄遣い: 無断熱の家屋では、エネルギー消費が増加するため光熱費が高くなります。例として、断熱リフォームを行っていない一般的な住宅の年間の光熱費は、電気代・ガス代を合わせて約25万円とします。一方、断熱リフォームを行った住宅では光熱費が20%削減されるとされているので、リフォーム後の光熱費は約20万円となります。これにより、年間5万円もの節約が可能となります。

  2. ヒートショックのリスク: ヒートショックは急激な温度変化によって引き起こされる健康被害です。無断熱の家屋では、室内と外気の温度差が大きくなりやすく、ヒートショックのリスクが高まります。特に高齢者や乳幼児はその影響を受けやすく、国内ではヒートショックによる死亡者数は年間約2000人にも上るとされています。

  3. カビやダニの発生: 無断熱の家屋では、室内の湿度が制御されにくくなり、カビやダニの発生が増加します。実際に、カビが原因となるアレルギー性鼻炎やアレルギー性喘息の患者は増加傾向にあります。日本ではアレルギー性鼻炎の患者は約2000万人、アレルギー性喘息の患者は約3000万人とされています。


これらの数値からも分かるように、無断熱の家屋は光熱費の無駄遣いに加え、健康被害のリスクも孕んでいます。断熱リフォームによってこれらのデメリットを改善し、健康的で快適な居住環境を実現することが重要です。健康と経済を守るためにも、断熱対策を検討することが推奨されます。

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建築士 山口弘人