カンボジア旅行記
2011年、震災後の日本が自粛ムードに包まれる中、私はカンボジアへ旅に出ました。当時の私は過剰なストレスにより両耳の聴力が著しく低下し、補聴器を使用せざるを得ない状況でした(現在は手術により右耳が回復)。新しい一歩を踏み出すための前向きな気持ちを取り戻す input*travel の旅。この旅で出会った美しい光景とともに、記憶を振り返ります。
アンコールワットの朝日:神秘が広がる大地
カンボジア北部に位置するシェムリアップは、遺跡の宝庫ともいえる街。特に朝日を背にしたアンコールワットの荘厳な姿は、まるで時が止まったかのような感動を与えてくれました。中でも「タプローム遺跡」は自然が建築物を飲み込むような光景が印象的。樹木の根が遺跡全体を包み込む姿は、自然と人間の歴史が共存する姿そのものでした。
次世代を担う石工たち
遺跡間を移動するトゥクトゥクでの道中、石を掘る若い少年たちの姿に目を奪われました。彼らは未来の石工の卵であり、遺跡復興の技術を学ぶため日々研鑽を積んでいました。この姿を見たとき、日本の石工たちが技術をカンボジアに伝えたという歴史を思い出し、深い誇りを感じました。
暗黒の時代を伝えるキリングフィールドとトゥール・スレン博物館
プノンペンでは、ポル・ポト政権下で起こった悲劇の痕跡を訪れる機会がありました。トゥール・スレン博物館は、かつて刑務所として使われていた高等学校をそのまま保存した場所。拷問の跡が生々しく残る教室や廊下を見学しながら、あまりの重さに言葉を失いました。その一方で、戦争の歴史を風化させない取り組みに心を動かされました。
水上生活者たちと国籍の重み
カンボジアには川の氾濫によって家族を失い、国籍を持たない人々が多く存在します。水上小学校を訪れた際には、観光客からの支援物資が受け付けられていましたが、「ここには郵便物は届きません」という言葉が胸に刺さりました。国籍を持たないという現実が、いかに大きな障壁であるかを痛感させられた瞬間でした。
癒しと希望を与える田舎の風景
カンボジアの田舎道では、純朴な笑顔で挨拶してくれる子供たちの姿やのどかな景色が心を癒してくれました。旅先で見たその笑顔には、未来への希望と力強さが込められているように感じられました。
この旅を通じて、私は歴史の重さと自然の偉大さ、人々の優しさがもつ力を改めて学びました。カンボジアが抱える過去の傷跡を目の当たりにしながらも、そこに生きる人々の笑顔が未来への希望を象徴しているように思えたのです。この経験を胸に、これからも自分の足で前を向いて進んでいきたいと思います。
Hiroto Yamaguchi
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