INPUT TRAVELインプットトラベルブログ

India

インド旅行記

『インドの衝撃』と共に


インド旅行中、移動の合間に手に取った「インドの衝撃」という本。歴史や経済に関する詳細な記述は、インドという国の奥深さを知るきっかけとなった。こだわりが強く独自の文化を大切にしつつも、国際社会の中で柔軟に変化していくその姿勢には、感嘆せざるを得ない。

インドという大地に身を置くと、不思議なほど昨日までの悩みや問題が薄れていくような気がした。何かに縛られていた心が軽くなり、まるで一枚一枚、自分を覆っていた古い皮が剥がれ落ちるような感覚だ。その下から顔を出したのは、新たな自分なのか、それとも本来の自分なのか。




『衣食住 インドの文化』


朝のチャイは、心を掴む不思議な魅力がある。街角で売られる小さなコップ一杯のチャイは、わずか10円もしない手頃な価格。それでもその味わい深さには驚かされる。特に朝食時に飲むと、胃に優しく、ゆったりとした気分になれるのが嬉しい。

冷やして飲むラッシーも試したいところだが、インドの衛生環境では少し勇気がいる。一方で、チャイは火を通している分、比較的安心して楽しめる。長距離列車では「チャイ~!」と声をかけながら社内販売がやってきて、これが旅の楽しみの一つだった。かつては素焼きの器が使われ、それを飲み終えたら地面に叩きつけ、土に還すという独特な風習があったが、今ではプラスチック製が主流だという。

街中にはゴミが散乱し、そこに神聖視されるはずの牛が歩き回る。その牛たちは、どこか放任されているような雰囲気だ。店内が清潔である一方、公共エリアの清掃意識は乏しい。そのギャップもまた、インドという国を象徴しているのかもしれない。


『建築』


テレビで見る世界遺産の番組が好きな私にとって、インドの壮大な建築物を間近で見ることは夢のようだった。タージマハルは、皇帝が愛する王妃のために、22年もの歳月をかけて完成させた墓。2万人もの職人が集い、その計画のスケールの大きさには圧倒されるばかりだ。「造りたい」という強い思いが生み出した奇跡そのものだと感じた。

ジャイプールのアンベール城もまた、外敵からの守りを重視した力強い外観と、内装の穏やかな安らぎが絶妙に融合した建築だった。特に「鏡の間」の幻想的な美しさは、一生忘れられないだろう。


『交通』


インド独特の交通手段「リキシャ」は、日本の人力車が語源だそうだ。価格交渉を楽しみながら、自転車タクシーの揺れに身を任せると、その土地の空気感を存分に味わえる。目的地が遠いときはエンジン付きのオートリキシャが便利で、渋滞をクラクションを鳴らしながらすり抜けていく姿には、独特の勢いがある。



広大なインドでは長距離移動が日常。時間効率を考え、夜行寝台列車を活用したが、列車の遅延はつきものだ。最長で6時間、駅の床で待つ羽目になったこともあった。地元の人たちと同じようにリュックを枕にして横になり、その経験すら楽しめるようになった頃、自分の中でまた何かが変わった気がした。これも旅の醍醐味だろう。

『インドの人々』


カースト制度の影響が残る一方で、IT産業を中心とした新しい働き方が広がり、若者たちが新たな未来を切り拓いている。街中での物乞いの子供たちも予想ほど多くはなく、力強い変化を感じさせられた。

旅の中で出会った人々の親切さも忘れがたい。道を尋ねれば、大勢が集まり誰かが「俺が案内するよ!」と名乗り出る。電車内では狭い席にも関わらず「ここに座って」と半分のスペースを譲ってくれる。人を騙そうとする者も少数ながらいるが、大半は笑顔と優しさで溢れていた。

インドという国と人々に触れるたび、心が洗われ、明日からの人生に新たな彩りを加えてくれる。旅が終わった今でも、その感動は私の中で生き続けている。



インドでの旅を通じて、文化や人々との触れ合いから得た気づきは、自分自身の内面にも変化をもたらしてくれました。旅先で一枚一枚剥がされた古い価値観の下から、新たな自分が顔を出したように、住まいもまた、古い殻を脱ぎ捨ててリノベーションを通じて新しい命を吹き込むことができます。住まいの変化は人生の変化。旅と同じく、リノベーションもまた、自分らしい豊かな暮らしを発見する大切なプロセスなのかもしれません。



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