老舗のお肉屋さんが爽やかにリニューアル
■茂木の街にかける想い
茂木を愛し、茂木に根ざして歩んできた桧山さんは、創業七十年を越える三代続く老舗のお肉屋さんです。今回は、その茂木駅からすぐ近くにある桧山さんのお店『里山のお肉屋さん ひやま』のリニューアルオープンをご紹介します。
桧山さんはこれまで、この駅前のお店に加え、茂木のショッピングセンター『もぴあ』内にも出店していましたが、もぴあは昨年、全面改装をすることに決まりました(2008年3月オープン)。それは桧山さんにとって、これからのお店の方向性を考える大きなきっかけとなりました。
いくつかの状況を総合的にじっくり検討して桧山さんが出した結論は、もぴあ店は閉店し、駅前店のみに集中するということでした。その一つの大きな理由は、茂木の中心街を盛り上げたいというご主人の想いでした。
茂木駅前の商店街は、かつては大いに賑わっていましたが徐々に活気を失いつつあるといいます。地元の店主の方々も商店街の活性化について頻繁に議論を交わしています。かつての賑わいを肌で知っている桧山さんもまた、同じ気持ちでした。「この生まれ育った茂木の街を少しでも元気にしたい」という想いのもと、駅前のお店をリニューアルして、商店街に注力していくことを決めたのです。
■夢を分かち合える会社選び
お店のリニューアルを考え始めたとき、隣の家の親友からドクターリフォームサンセイのことを耳にしました。以前から同社のことを知っていたその親友は、信頼できるリフォーム会社だと桧山さんに薦めたのです。
そして、商業施設士の資格も持つ設計担当者と、さっそく打合せが進められました。桧山さんは、お店のビジョンをはじめ、茂木の街の雰囲気に溶け込んだ趣のあるつくりにしたいということを伝えました。
プランは、複数の会社へ依頼しましたが、最終的にドクターリフォームサンセイに決めました。提案されたプランの内容やデザインが良かったことに加え、「何よりその人間性に魅かれました。この人たちなら何かやってくれそうだと感じました」とご主人は話します。
■生まれ変わる店舗
建物自体はシンプルですが、全面の道路から見える外観はこだわりました。以前の建物は白を基調とした外観でしたが、今回は黒をメインに。古き良き茂木の時代を思わせる軒の出が上質な雰囲気を感じさせます。お客様が買い物をしやすいようバリアフリーにも配慮し、陳列棚も見やすくシンプルに設計しました。店舗の奥の作業スペースは、もぴあでの良い所はそのままに、悪い所は改善を図り作業効率の向上に努めました。
店には古くからの常連さんが多く、とても綺麗になったと皆喜んでくれているそうです。また、お店の近くには茂木の街を一望できる小高い城山公園があります。いつも夕方になるとそこを散歩する常連のお客さんがいました。「山から見下ろすと、ここだけぼんやりと優しく光っているんだよ」
■地元に根ざした専門店へ
お肉はなるべく栃木県産のものをお届けするようにしているというご主人。お肉の品質も、ご主人自ら品質を確かめます。お惣菜コーナーもとても充実していて、特製メンチは、地元の学校でも販売しているという看板メニューです。
創業して七十年あまり。「祖父と父がずっとがんばってきてくれたから今がある。二人にはとても感謝しています」と話すご主人。家族の絆という名のバトンは今も受け継がれ、新たなお店の歴史が今はじまりました。