飾らない自然な空間が心地いい
さり気なくプロの技が凝縮した佇まい
■新築・木造2階建・47坪(154.02㎡)
宇都宮市 野口邸
南東に開けた佇まいは、窓の形と高さの工夫で、外からの目線を避けながら室内からの眺望は抜群。陽の光も十分に射し込み、明るさと温かさをもたらしている。一見して、庭に無造作に積まれた石や塀も、実は素材やデザインにこだわりが。特に塀は、版築(はんちく)と呼ばれる伝統技法で、法隆寺などに用いられているそうだ。
奥さまの希望もあって、とことん天然素材にこだわり、壁紙ではなく天然素材による塗装と、洋風に仕上げた秋田杉や青森ヒバの天然木が、自然で飾らない雰囲気を醸している。生活動線を踏まえた間取りや、高い収納力ですっきりとした空間づくりはもちろん、ご高齢のお母さまのために、バリアフリーや暖炉を含めた暖確保もばっちり。さらに、愛猫3匹のためのキャットウォークや専用出入り口、階段の引き戸などにも配慮。3世代4人+3匹みんなが快適に暮らせるように、磨かれたプロの技がひかる。
53年前、この地に居を構え、野口塗装業を営んできたお父さまの背中を見て育ったご主人は、今2代目として立派に活躍。ドクターリフォームの仕事も請負い、自らの手で仕上げたマイホームの壁に満足そうな笑みをもらしていた。