県産材を活かした機能的で上品な空間
■片付けにくい住まい
先日、テレビ番組「チャンピオンズ」(テレビ東京)では、片付けに悩む主婦の悩みを解決する収納リフォームが放送されました。登場したのは、今から六年ほど前に一般企業から教員となったご主人の仕事の関係で南房総市へ移住した曽根崎さんご一家。奥様の親戚が以前住んでいたという家にお住まいです。
住まいはおよそ築九十年。引越しに先立って最低限の修繕はしたものの、いかんせんその住み心地は良いとは言えませんでした。全体の老朽化に加えて、それぞれの収納スペースが極端に少ないつくりなのです。靴箱がない玄関、雑然としたリビングやキッチン、離れにある浴室。「子どもの友達が家に迎えに来るような時も、あまり部屋を見せられず、仕方なく外で待たせてしまっているほどでした。中にはおばけ屋敷と呼んでいる子もいるんです」と奥様は話します。片付けようにも、家のつくり自体がそれを妨げているのでした。
■突然舞い込んだテレビ出演
そんな折、『チャンピオンズ』というテレビ番組で、リフォームしたい家族を募集していることを知り応募すると、見事出演が決まりました。そこで、ドクターリフォームサンセイにリフォームの依頼が届きました。二〇〇二年に『TVチャンピオン 住宅リフォーム王選手権』で優勝していた実績があったからです。住まいの老朽化、使い勝手、収納の少なさ・・・。これまでに感じていた曽根崎家の住まいの悩みが、一つ、また一つと伝えられていきました。
■家族皆の「応援家」~おしゃれ邸(やしき)~
誰が来ても恥ずかしくない部屋にしたい。便利ですてきな収納が欲しい。そこに住むことでお父さんの仕事を応援してきた一家の想いを形にするべく、“おしゃれやしき邸”というコンセプトのもとにプランが作られました。和風で上質な空間づくりのため、ドクターリフォームサンセイの地元栃木県から運ばれた大谷石、烏山和紙、益子焼、日光杉並木などの県産材も、随所に散りばめられ、住まいを彩ります。
テレビ収録の都合上、工事の期間は一週間です。限られた時間のなかで、設計と施工スタッフが心を一つにしたチームワークで曽根崎家はあっという間に生まれ変わりました。こうして、住まいの各所にデザイン性を兼ね備えた収納スペースが生まれました。玄関壁面の大きな靴箱は、皆の靴が収納でき、扉を閉めればおしゃれなディスプレイコーナーも現れます。リビングには天井収納が生まれ、間接照明が安らぎの空間を演出します。キッチンは新しくなっただけでなく奥にパントリー(収納庫)が新たに完成。物置になっていた納戸も一新しました。離れにある浴室は、これまでなかった目隠しがつくられ、もちろん室内には収納も確保しました。
■大切な家族と新たな我が家で
リフォームが完成し、それを目にした瞬間は、そのあまりの変わりように一様に驚いた様子でした。再利用された建具など家族の想いを残した気配りに、目には熱く光るものも。
徐々にリフォーム後の片付けも進んできたそうです。「子どもの友達が続々と我が家を見学に来ています。片付け、掃除にも自然と力が入りますね」と奥様は話し、ご主人も、「今までこの家は、何だか仮住まいのような感覚でした。今回のリフォームで、我が家、そして家族を愛しく思える毎日です」と喜びの表情です。恥ずかしさを感じていたおばけ屋敷はもうずっと昔のこと。これからは、このおしゃれで楽しくなる住まいが、曽根崎さんの応援家です。