多くの要望を一回のリフォームで一挙解決。ぐーんと暮らしやすくなった秋場さんご夫妻の住まいを ご紹介します。
宇都宮市にお住まいの秋場さんご夫妻。ご主人の一晃さんと奥様の美代子さんは、ともに学校の教員でした。リフォームを思い立ったのは、ご主人の腰痛が悪化してから。ゆくゆく車椅子のお世話になる生活になったとしても、楽に暮らせるような住まいに変えることがそもそもの動機でした。
偶然、ご主人の教え子であった方からドクター・リフォームをご紹介いただき、相談することに。はじめに提案した要望は、
・腰痛をもったご主人が使いやすい住まいにすること
・きれいに手入れをした広い庭を活かすこと
・それと併せ、家の南面を活用すること
・ご主人の書斎を確保すること
・キッチンを使いやすくすること、でした。
まず、ドクター・リフォームから最初の提案が。それに対して検討を重ね、三度目の案でリフォームプランが確定しました。
結果的に、難易度の高いこのリフォームには、おふたりともかなりご満足されています。
例えば、南面の使い方。リビングや書斎や寝室はもとより、通常北側の暗いところにありがちな浴室など、生活で使用頻度の高い部屋はすべて南側にもってきました。それによって、生活の大半を美しい庭が見える場所で過ごせるようになったのです。たしかに、リビングや浴室から眺める庭の風景はかなり美しいのです。
一方、北側にもドクター・リフォームならではの配慮がなされています。明るさを確保するため、なんと坪庭をつくってしまったのです。坪庭から透けて見えるお隣の家の庭がこれまた美しく、格好の借景となっています。
坪庭に面した部屋はロビーになっていますが、玄関から入り、いきなりリビングと続かないところが余裕を感じさせ、訪れる人にも安堵感を誘います。
その他にもさまざまなアイデアが駆使されています。部屋と部屋の間の段差をなくすことはもちろん、ポイントごとにつけられた手摺り、センスのよい装飾をほどこされた腰パネル、車椅子でも使いやすいローリングドアを採用したトイレ、すべて腰の高さのスイッチ類、作りつけの格納スペースにほどよく収まった仏壇、そして介護が必要になった場合もじゅうぶんに使いやすいかなりの広さの浴室など、枚挙にいとまがありません。寒い夜、トイレに行く場合に備えて、その導線に床暖房が敷設されていたのには感心させられました。やはり、リフォームは、ただ単に知識や技術があればいいというものではないと痛感させられました。住む方のさまざまな状況に対していかに配慮できるか。簡単そうで実はなかなかできないこのシンプルなことがリフォームの成否を分けるのではないでしょうか。
リフォームをされてから、生活がどう変わりましたか、と質問すると、奥様がこうおっしゃいました。
「最初は主人の腰痛がきっかけとなったのですが、それまでの古い住まいがこんなにも快適に変わってしまって、それはもう満足しています。これなら夫婦ふたりだけでも助け合った暮らしていくことができます。おかげで、主人の腰痛も以前よりずいぶん良くなったんですよ」
リフォームは、住む人の生活そのものを変えることにもなるという見本を拝見しているようでもありました。
ちなみにリビングには、青いi bookが。マッキントッシュのノート型パソコンです。聞けば、奥様のものとか。少しずつ使い方をおぼえているとのこと。明るいリビングに、その鮮やかな青がよく似合っていました。