INPUT TRAVELインプットトラベルブログ

Paris

パリ旅行記

「Outputだけでは枯れてしまう」とスタートしたInput*travel 2004年France Parisがその第一歩。考えるより行動!まずはシャルルドゴール空港に到着!パリはこれまで訪れた都市の中でも特に多くの刺激を受けた都市だった。

旅慣れていなかった当時は、空港からホテルに到着するまでの移動時間が最も緊張した。誰も知らない、言葉も通じない、異国で何もできない、ナイナイ尽くしのジブンを知る。「できるやれると思っても、まだまだ知らないことはたくさんある。常に外に目を向けることも大切なんだ。」と感じ、この経験もその後人生に大きな糧となって生きている。

旅のスタートはRER(イル=ド=フランス)郊外鉄道に乗って、ポリシーという街にある有名建築家ル・コルビジェの作品『サボア邸』の見学だった。サロンからの眺める空中庭園とその外観に感動し、有名建築家が有名たる所以を少しだけ理解したような気がした。



「誰もやっていないことを最初に行う」または「自分がやりたいことをやる」。そしてこの両方が重なったときにほとんどの場合注目される。

パリ市内の移動手段は、カルトオランジェ(one week ticket)を利用し地下鉄を乗り継いだ。東京の地下鉄がとても複雑なことを知り、なんとなく行っている行動が外国では貴重な能力になることを知った。その地下鉄移動で中心部から少し離れた16区に行き、エクトル・ギマールのアールヌーヴォー様式の建築物が立ち並ぶ街並みを歩き、夕方には若者が集まるバスティーユ地区に移動し近代的な新オペラ座などの現代パリを体感した。



世界一有名な美術館ルーブルも驚いた。それはとっても絵になる光景だった。絵画の前にイーゼルを立てて白髪の老人が模写をしている。何日も通ってその作品を仕上げているようだ。無理に頑張っていなくて、好きなことをやっているその後ろ姿に憧れに似た感情を懐いた。



イタリアのミラノサローネは日本でも有名だが、フランスにはムーブルパリという国際家具見本市がある。タイミングが合えばヨーロッパ最大の雑貨見本市メゾン・エ・オブジェも一緒に見られる。休憩や商談スペースもデザインされた展示場は、当時の日本のそれとは全く違った形だった。



クレイジーホースという名前のキャバレーに足を運んだ理由は、この度のきっかけをくれたあの先輩からのこんな一言があったからだ。「クレイジーホースも見てきてごらん。行けばわかるよ。」ん~その表情は真剣だが、女性が裸で踊るキャバレーに行って何がわかるのだろうか・・・ 何度も店の前をウロツキ、勇気を出して入場し幕が開けた。彼のその言葉を理解するのに、そう時間はいらなかった。いくつもの光のパターンがシルクのスクリーンを通して柔らかい女性のボディーラインに投影される美しさ。まさに芸術であり、洗練されたデザインだった。





ゴシック様式建築のフランス代表ノートルダム寺院は、外観の力強さから想像できないほどのステンドグラスを中心とした内部の優しい装飾に見応えを感じた。その鐘の音は遠くモンマルトルの丘の上まで響きまさにパリ市民の生活の一部として溶け込んでいた。旅を振り返り、イチバンのお気に入りの場所は何と言ってもこのモンマルトルの丘。サクルクール寺院の石段からは絵葉書のような街並みが一望でき、朝散歩でゴッホ気分を味わった光景は何年経っても脳裏に焼き付いている。







デザインが生活に溶け込むといことを知り、建築や街並みが人々に与える影響力の大きさを体感し、強い刺激と穏やかな心地よさを感じた芸術的な旅でした。

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