リノベーションの仕上がりを左右する、クロス(壁紙)の色選び。
その中でも、定番人気はやはり「白」。
明るく、清潔感があり、どんなインテリアにも合わせやすいという理由から、多くの方が白を選ばれます。
でも、私たちがいつもお客様にお伝えしているのは——
「真っ白」ではなく、「白すぎない白」を選んでくださいということ。
なぜか? そこには、住まいと暮らしを快適に保つための、いくつかの大切な理由があります。
■ 真っ白は意外と難しい。数年後、ちょっとした後悔も…
「白=無難」というイメージは強いですが、実は“真っ白なクロス”ほど扱いが難しい色はありません。
日差しや照明が反射して眩しく見える
時間帯や季節で印象が大きく変わる
経年での黄ばみや汚れが目立ちやすい
空間に“冷たさ”や“味気なさ”を感じやすい
家具やカーテンとの色の差が際立つ
そして何より、年数が経つほどに「ちょっと飽きてきた…」という声も。
シンプルな色だからこそ、ほんの少しの違和感や物足りなさが、生活の中でじわじわと気になってくるのです。
■ “ほんのり色味を含んだ白”は、暮らしに自然になじむ
おすすめしたいのは、
「少しグレイッシュな白」や「アイボリーのような温かみのある白」、「マットで落ち着いた白」などの、“白すぎない白”。
こうした白は、空間全体にやわらかさを与えてくれます。
照明との相性もよく、昼と夜で色の印象が大きくブレないのも大きなメリット。
特に最近の住宅では、電球色や調光照明を取り入れることが多いため、**自然光と人工光、どちらでも美しく見える“ニュアンスのある白”**を選ぶのが正解です。
■ 飽きがこない白は「素材感」や「質感」にもヒントがある
単に“色味”だけでなく、質感に注目するのも大切な視点です。
織物調のクロスで、柔らかな陰影を楽しむ
塗り壁調で、自然素材のような雰囲気に
微妙な凹凸が、光をやさしく拡散する
こうした「質感のある白」は、光の角度によって表情が変わるため、長く住んでも飽きが来にくいのが特徴。
シンプルでありながら、どこか“奥行き”を感じさせる空間がつくれます。
■ 選ぶときは“大きめサンプル”と“実際の照明環境”で
クロスは、A4以上の大きめサンプルで見ていただくのが一番です。
そしてできれば、リノベ後に設置予定の照明の色味(電球色 or 昼白色)に近い環境で見てみてください。
白は、光によって“全く違う色”に見える色です。
暮らす時間帯や照明のトーンを想像しながら選ぶことで、失敗のない色選びができます。
■ まとめ|“主張しないけど印象に残る”クロスの白を
「白すぎない白」は、目立たないけれど、確実に空間の質を上げてくれます。
長く住む家だからこそ、最初の印象だけでなく、“暮らしの中での心地よさ”や“数年後の満足感”を見据えて選びましょう。
あなたの家の“白”が、ずっと心地よくありますように。
Banana works LABOでは、色の専門知識と経験をもとに、お客様の暮らしに寄り添ったクロス選びをお手伝いしています。
■ Banana works LABOの参考事例リンク
以下のリンクから、実際のリノベーション事例をご覧いただけます。
築60年 祖父母宅思い出リノベ 鹿沼市 1000万~
築25年 3世帯リノベ より快適に集うために 小山市 1400万
