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2020.01.30連載記事➁中古リノベーション「そもそも、そんなに簡単にカギを開けてはいけませんよ」

『中古住宅のリフォーム・リノベーション』
~実際に中古物件を見に行った際のポイント~

前回は、「もっとも重要な物件探しを成功させよう!」というタイトルで、物件探しのポイントをお知らせ致しました。今回はその後実際に現地に出掛け、カギを開けて購入するかもしれないオウチを見る時のコツをお教えいたします。では、スタート。

そもそも、そんなに簡単にカギを開けてはいけません。「ん!?」家を見る前に土地、土地を見る前にエリア。と広い視野で確認する意識を持ってください。「10時に現地で」と約束したら(不動産屋さん?または建築士?誰と見に行くかについては、前回のブログをご覧ください。)、30分前、9:30くらいには到着するように出発しましょう。
そして、最低限スーパーや学校、公共交通機関を確認し、そのエリアに暮らした際に不便を感じないのかの『利便チェック』をしてください。このチェックには『お友達・家族が近くにいるか?』も大切なプラスポイントですので、そこまでの所要時間なども、オリジナルチェック表に付け加えておいてください。

実際にあった話ですが、「通勤を考えると便利な場所だったので、住まいを購入したが、誰も知り合いもなく、その後も気の合った友人ができなかったので」という理由で、3年弱で持ち家を手放した方もいるのです。(現在も物件を検索中)
このように手放すケースは、ごく稀ですが、引っ越したいと思いながら我慢をして暮らしているご家族は少なくありません。

そのようなエリアチェックに合格したら、次は土地チェックです。近隣の住宅は家をきれいに保っているか?ごみ集積所までは遠くないか?道路にゴミが落ちてないか?不快・不満に感じる点をチェックします。そして、その土地と道路の関係も重用です。道路は最低でも4メートル巾あるかを確認してください。3メートルでは車もすれ違うことが出来ませんし、家事での消防車や、急病時の救急車が入って来られない(路上駐車等)となっては、命にも係わってきます。道路は、南道路をお勧めします。東もベターですが、西や特に北道路はなるべく避けた方が良いといえます。これは日当たりを確保するためです。

このようなエリア&近隣チェックが済んだら、いよいよカギを開けて・・・
その前に。屋根や外壁、外回りもしっかり見ないといけませんね。
次回は、そこからお話いたします。 つづく

一級建築士・宅建士 山口弘人



キーワード
『接道義務』

第43条 建築物の敷地は、道路(次に掲げるものを除く。第44条第1項を除き、以下同じ。)に2メートル以上接しなければならない。ただし、その敷地の周囲に広い空地を有する建築物その他の国土交通省令で定める基準に適合する建築物で、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて建築審査会の同意を得て許可したものについては、この限りでない。