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2020.02.06連載記事➂リフォーム&リノベーション費用面から見る中古チェックポイント

『中古住宅のリフォーム・リノベーション』
~実際に中古物件を見に行った際のポイント パート2~

一生のうちで最も大きな買い物となる方も少なくないマイホーム選び。新築であれば、場所と大きさが気に入れば、即買い!となってもそんなに不安になることはないのかもしれませんが、こと中古物件となれば、不安要素は尽きることがないのではないでしょうか。

前回、家に入るまでのチェックポイントをお伝えしましのたで、今回はその続きです。
まず、外壁の『チョーキング現象』を確認してみましょう。外壁の塗装面に起こる劣化現象で、壁を指で触ると白い粉状が付く現象です。シーリング(壁材の間に入っている柔らかいゴム状の部分)にも起こり、その場合は硬化が起きて気密性や密封性が保てなくなっていますので、ここから雨水が侵入する可能性があります。対策としては、しっかり高圧洗浄し、表面の汚れや粉を綺麗にしてから塗装します。しっかりと洗浄しないと早期剥がれの原因になるので、物件を購入して外壁塗装をするのであれば、必ず高圧洗浄をしてもらいましょう。



次は屋根です。瓦屋根であれば、遠くから離れてみて綺麗に瓦が並んでいるか(斜めにラインが揃っているか)を確認しましょう。あくまでも簡易的なチェックになるので、「この物件は、過去に雨漏れはありませんか?」と不動産屋さん等に確認し、もしも雨漏れ進行中の物件であれば、その度合いにもよりますが、買うのを諦めるか、買う前に改修してもらうことも話してみましょう。コロニアル屋根なども同じように確認できますが、瓦屋根と違い、腐っている場合もありますので、塗装の剥がれ具合や割れなどにも注意して見てみましょう。(特に日が当たらない北側が要注意)瓦屋根の場合は、部分取り換えで対応できる場合が多いのですが、コロニアル屋根等の場合は全面的に塗装した方が良いケースもあるので、費用面を考える上でも重要なポイントです。

そして、屋根・外壁のチェックが済んだら、いよいよ屋内へ。➀玄関ドアに軋みはないか?➁土間のタイルは割れていないか?③下駄箱の扉、棚板④廊下の床。玄関周りでは、こんな所をチェックしましょう。お風呂・トイレ・洗面・キッチン、水回りチェックは室内における最重要ポイントです。なぜなら交換に大きな出費が必要になるからです。水漏れなどの大きな欠陥がなく使用可能であれば、クリーニングして少し手を加え、再利用することもお勧めします。いずれ変えなければならない時が来るので、それまでは多少我慢して使っていきましょう。そもそも全部新しくしたいのであれば新築をチョイスするべきですからね。
➀蛇口からの水の出具合➁排水溝への流れと臭い③カビの状態④扉の金具⑤ウォシュレット等電気関係の状態。このような所を確認するとよいでしょう。



次回は、中古リノベお勧めの間取りやデザイン、素材選びについてお話します。つづく

一級建築士・宅建士 山口弘人

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