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2021.08.25リノベーションorリフォーム 馴染みの呼び方で

オリンピックの後は、TOKYOパラリンピック2021が開幕。身体に様々なハンディキャップを背負い戦う姿に、オリンピックのそれとはまた違った、興奮と刺激をもらっています。「出来ないことはない。諦めなければ未来は明るい。」そんなメッセージを各競技から発信してくれている、各国のパラアスリートの皆さんありがとうございます。そして日本の競技者の皆さんの胸元に、より多くのメダルが輝きますように。参考:スポーツジャーナリスト二宮清純氏とスポーツ庁長官鈴木大地氏の対談記事

今週は、最近よくお客様ともお話をしている、『私たちのシゴトは、リフォームなのか?リノベーションなのか?』について、今現在の世間一般の認識度合いなども加味しながら、今一度考えてみたいと思います。

まず前段階のお話として、我々がドクターリフォームというブランドで仕事を始めた時期は、今から遡ること20数年前。まだまだこのシゴトは『増改築』と呼ばれ、「新築できないからしょうがなく。」「壊れてきたから仕方なく。」というネガティブ発想のお仕事でした。

が、当時から私たちは今の時代を見据えていました。その根拠は、欧米諸国と日本との住宅に対する意識の差が、あまりにも大きかった点にありました。住宅の平均耐用年数はイギリスで141年、アメリカは103年、ドイツは79年ですが、日本はたったの30年。10年程度の開きであれば、「地震があるからね。」と済ませてしまう差ですが、これはどう考えても早く壊しすぎ。イコール新築建て過ぎ状態です。この背景には、資産としての目減りが海外よりはるかに早い点に大きな問題があります。

このような条件から、一般のユーザーは「壊して建てないと資産価値が上がらない。」との心理状態になり、30年経過後に新築を建てていた日本人が多かったのですが、ビフォーアフターなどのTV番組でリフォームが取り上げられ、身近な所でも比較的リーズナブルな価格帯でリフォームしたユーザーが表れてくると、「住み慣れているし、必要な部屋だけを選んで出来るし、解体費用や固定資産税も含めるとリフォームも良いかも。」との発想にもなり、その需要が高まり始めました。

その後、リフォームという言葉は前述の『増改築』的な修繕要素が強いワードという認識になり、既存の建物に対して新たな機能や価値を付け加える改装工事という位置づけで、『リノベーション』という言葉が普及し始めました。
なので、現在私たちがご提案している間取り変更やインテリアデザインを伴う設計+
施工は、リノベーションと呼ばれる分類に属すると思います。いずれにしても、私たちはお客様のご要望をお聞きし提案をする、コンサルティング機能も有していますので、どちらでお伝えいただいても、その結果に違いはありませんので、ご安心ください。お気軽に、リフォームでも、リノベーションでも、どちらか馴染みがある方でお問合せ頂きましたらと思います。
まだまだ暑い日が続きますが、お体ご自愛下さい。

一級建築士 山口弘人