『コロナ禍の住まいを考える』
「最近よくあるご相談が、マンションやアパートを出て、実家に引っ越しを考えている。」という二世帯リフォーム&リノベーションのご計画です。コロナで家にいる時間が多くなり、狭さを感じることが、転居を考える大きな要因になっているようです。
とはいえ、そんなに簡単に行かないのが二世帯での暮らし。ここで、長年多くのご家族の二世帯リフォーム&リノベーションをお手伝いさせていただいてきた私たちから、二世帯リフォーム&リノベーションについてのアドバイスをお伝えさせていただきます。
➀エリアの再確認
転居とは、つまり生活の場を一変させる一家大移動のこと。今の住まいから勤務先への通勤時間がどう変わるのか?遠くなるのであれば何分くらい変わるのか?それは現実的に可能なのか?お子さんがいる場合は、保育園・幼稚園、小学校等の通学は?奥様のママ友との関係は?
など、エリアが変わることでの生活の変化について、ご家族でよく話し合ってみることが大切です。
➁資金計画の確認
新築を建てる際に住宅展示場などを回ると、「現在のアパート家賃よりも低い金額で一軒家が手に入る。」という謳い文句を目にしますが、リフォーム&リノベーションは新築とは違い、土地担保や既存ローンの残債問題など、複雑になる場合が多く見受けられます。
以上の2点を中心に、親子間で『二世帯を実現する前の親子チェック』をしてみましょう。
二世帯リフォーム&リノベーションの親子チェックポイント
1. 学区・職場への通勤経路と所要時間
2. 転居先の環境チェック 頼れる親類や友人はいるかなど
3. 実家のローン残債はあるか?
4. 土地の名義は誰になっているのか?(亡くなった祖父などの場合は特に要注意)
5. 二世帯で暮らすとしたら、どのような間取りが理想か
チェックポイント内に、多少不明点等があったとしても、このような話し合いが親子・家族間でスムーズにできる関係にあれば、二世帯リフォーム&リノベーションは成功に近づけると、過去の経験から感じております。
まだまだ長引きそうなコロナ時代。今一度、住まいについて考える機会を設けてみてはいかがでしょうか。
一級建築士 山口弘人