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慈しみから多くを学ぶ

先人が残した古き良きものへの慈しみから多くを学ぶ

玄関を一歩入るなり、見事な仕上がりにびっくり。さくら市の関邸は、築およそ百年という農家造りの古民家。ほぼ全面的なリフォームを経て、まるでインテリア雑誌に出てくるような、和風モダンなしつらえに生まれ変わったのです。


 柱や梁は、従来のものを補修して表面をきれいに仕上げました。風格のある色合いといい、どっしりとした重量感といい、この家の歴史を支えてきた威厳が感じられます。しかしそれだけでは、たんなる昔ながらの大きな家です。そこで関邸には、「和風モダン」のキーワードにそって、古いものの良さを一層引き出しつつ、現代的で快適な住まいを実感してもらうためのさまざまな工夫が凝らされています。


 壁は淡いベージュで統一され、柱や梁、建具類とも自然に調和しています。照明の光が柔らかく反射し、シックで落ち着いた雰囲気のなか、明るいベージュのフローリングが、それらとは対照的に生き生きとしたモダンな印象をかもしだしているのです。


 また、広い家であるがゆえ、家の中央部には外光が届かず昼間でも暗かったのですが、壁に磨りガラスをはめ込んだり、ガラスの引き戸を利用したりすることで、自然の光を家の内部にうまく誘導しています。


 これまでも、必要にせまられて部分的な改築はしてきました。三十年前に茅葺きの屋根を鋼板屋根にしたときは、次は新築することになるのかと真剣に悩んだそうです。


 二年ほど前、床部分などにかなり老朽化が進んだのと、長年がまんを重ねてきた冬の寒さを解消すべく、リフォームを決意しました。冬になると一つの部屋を閉め切って暖房し、そこで生活するというありさま。部屋はたくさんあるのに、まるで活用されていませんでした。なにしろまったく暖房が効かないのですから。リフォームではまず、家族が集まるダイニングキッチンとリビングルームに床暖房を施工。特に天井の高いダイニングルームは、温かい空気が上がりやすいため、天井にシーリングファンを取り付けました。


 ドクターリフォームサンセイにたどり着いたのは内覧会のチラシがきっかけでした。それは同じような古民家をリフォームしたお宅のものでした。自分の家と同じような物件を扱っているということで安心感がわき、その後ご夫婦で直接会社に相談に訪れました。


 他の業者との接触も持ちましたが、細かい部分まで丁寧に話を聞いてくれる姿勢に好感が持てたため、ドクターリフォームサンセイを選びました。その選択が正しかったと痛感したのは、施工中だったとおっしゃいます。 なにしろ建築のことはまるで素人なので、帰宅後その日の施工部分を見て回っても疑問だらけです。その一つひとつを質問するのですが、現場監督はいやな顔一つせず、納得するまで説明してくれました。時に不満をもらしたときは、最善の方法を検討しては何度でも提案をしてくれ、そういう過程を経てなお、どうしても無理なことはそう言ってくれました。施主の希望や不満にとことん向き合ってくれる姿勢に、すがすがしくあきらめることができたと振り返る関さんです。


 ところで、この家の完成と同時に、関さんご家族はいきなり大家族になります。結婚してアパート住まいだったご長男が、お嫁さんと生まれたばかりの赤ちゃんを連れて戻ってくるのです。そして東京の設計事務所に就職が内定していた次男の浩平さんは、リフォームがきっかけで、帰郷してドクターリフォームサンセイに入社することになったのです。


「ずっと以前からこの家だったような気がしています。それほど、新しい家が僕らの生活になじんでいるんでしょう。柱や梁など愛着のある古い物が、思い出まで一緒に残してくれたからだと思うんです」。リフォームの完成した家で、浩平さんはそう話します。おばあちゃんのテイさんも、「この歳になってこんな幸せがやってくるなんて…」と喜びを隠しきれません。


「あの古い柱や梁が、こんなすばらしい家に生まれ変わるなんて。心からご先祖様に感謝、という気持ちでいっぱいです。リフォームを通して、ものを大事にすることの大切さを学びました。古いものの良さを知ってそれを再利用していく。これからの私たちに必要なことではないでしょうか」


 ご主人の関誠さん、奥様の悦子さんがしみじみそう語ってくれました。